熟成するほどに深みを増す、ワインのようなビール「麦のワイン」。11月17日から限定発売開始！

毎年11月の第三木曜日（2022年は11月17日）というと、ボジョレー・ヌーヴォーの解禁日。今年は同日、神奈川県厚木市の地ビール蔵・サンクトガーレンから「麦のワイン」が発売される。ワイン並の高アルコール度数を持ち、ワインのように長期熟成が可能なビール「麦のワイン」。「el Diablo 2022／エル ディアブロ2022（悪魔）」「Un angel 2022／ウン アンヘル2022（天使）」の2種類を、各6,000本限定で発売！

左が大麦を使った「el Diablo 2022／エル ディアブロ2022（悪魔）」（バーレイワイン）。右が小麦を使った「Un angel 2022／ウン アンヘル2022（天使）」（ウィートワイン）

「麦のワイン」とは？

「麦のワイン」は、19世紀のイギリスを発祥とするれっきとしたビールの1種。寒冷でブドウ栽培の出来なかったイギリスが、フランスワインの人気に対抗して造ったことがはじまりだといわれている。ビールであるのに「ワイン」と名が付くのは、ワインに匹敵するアルコール度数を持ち、ワインのように年単位での長期熟成が可能であるため。当時は大麦麦芽を主原料とした「バーレイワイン（Barley Wine）」1種類であったが、1980年代にアメリカで小麦麦芽を主原料にした「ウィートワイン（Wheat Wine）」が誕生した。
「バーレイワイン」「ウィートワイン」ともに原材料は通常のビールと同じく麦芽、ホップ、水、ビール酵母のみ。膨大な量の原材料を使うことで極限までアルコール度数を高め、通常の6倍以上の熟成期間を経て完成させる。完成までにかかるコストが並大抵ではないことから、日本で造っているメーカーは多くないのだという。

麦芽は通常の約3倍使用している

通常、ビールは鮮度の良いものが求められるが、「麦のワイン」においてはビールファンの間では古いほど価値が高いとされ、前年のものと飲み比べを楽しむ人、結婚や出産の年の記念に購入し節目の年に楽しむ人もいるのだとか。熟成させると、ドライフルーツやカラメルが複雑に絡み合ったような甘味が強く出てくるのが特長だ。

サンクトガーレンが造る「麦のワイン」

神奈川県厚木市の地ビール蔵・サンクトガーレンでは、2006年よりバーレイワインを、2012年からウィートワインを発売している。シャンパンと同じ瓶内2次発酵製法で仕上げており、発酵の終了したビールから古いビール酵母を取り除き、新鮮なビール酵母と、糖分（麦汁）を添加して、なんと1本1本手作業で密封。通常の瓶詰めは炭酸ガスでビールに圧力をかけて行うが、「麦のワイン」は炭酸ガス不使用。瓶詰め後、酵母が活動しやすい温度（13度前後）で2週間程度保ち、このときの発酵活動によって自然発生する炭酸ガスをビールに溶け込ませて仕上げているというこだわり。栓を開ける瞬間まで発酵が続く、単なる酵母入りビールとは一線を画す、本当の生きているビールなのだ。

瓶詰めに使うのはシンプルなガラスの管のみ、機械は使わずに、1本1本手作業で密封していく

「麦のワイン」で乾杯！

「el Diablo 2022／エル ディアブロ2022（悪魔）」（バーレイワイン）と、「Un angel 2022／ウン アンヘル2022（天使）」（ウィートワイン）

el Diablo 2022／エル ディアブロ2022（悪魔）
スタイル：Barley Wine／バーレイワイン（大麦のワイン）
主原料：大麦麦芽
ボトル内容量：300ml
アルコール度数：10％
希望小売価格：1,100円（税込）

Un angel 2022／ウン アンヘル2022（天使）
スタイル：Wheat Wine／ウィートワイン（小麦のワイン）
主原料：小麦麦芽
ボトル内容量：300ml
アルコール度数：10％
希望小売価格：1,100円（税込）

サンクトガーレン
URL：https://www.sanktgallenbrewery.com/
サンクトガーレン タップルーム
住所：神奈川県厚木市中町2-2-1 本厚木ミロード2  1階
URL：https://www.sanktgallenbrewery.com/taproom/
サンクトガーレン タップルームは、サンクトガーレンの直営店。工場から直送されたビールが楽しめるバーで、2022年11月17日から以下「麦のワイン」を樽生で販売！
・2020年製造の2年熟成バーレイワイン／2021年製造の1年熟成バーレイワイン／2022年製造のバーレイワイン
・2021年製造の1年熟成ウィートワイン／2020年製造のウィートワイン
※在庫無くなり次第終了