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18~19世紀のイギリスの食生活をボタニカル・アートから探る。11月5日から「おいしいボタニカル・アート展」開催

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2022年11月5日(土)より、「おいしいボタニカル・アート  ̶ 食を彩る植物のものがたり」展(SOMPO美術館)が開催される。野菜、果物、コーヒー、茶、カカオ、ハーブやスパイスなど、イギリスの食生活に関わる「おいしい」ボタニカル・アートを展示する。

イギリスのキュー王立植物園協力とあって、18~19世紀に制作されたキュー王立植物園所蔵の貴重なボタニカル・アートが見られるほか、食卓を飾るティーポット・セット、グラス、カトラリー、手書きの古いレシピ(18世紀頃)やヴィクトリア朝の主婦のバイブル『ビートン夫人の家政読本』といった関連資料も展示。食を通して、イギリスの歴史と文化をたどっていく。

見て「味わう」。ボタニカル・アートの美しさ

ボタニカル・アート(Botanical Art)とは、薬草学や植物学といった科学的研究を目的として、草花を正確かつ緻密に描いた「植物画」のこと。 17世紀の大航海時代、珍しい植物を追い求めたプラント・ハンターたちの周辺で多くのボタニカル・アートが描かれ、専門の画家も活躍するなど急速に発展。 18世紀以降になると科学的な目的に加え、芸術性の高い作品も描かれるようになった。

《リンゴ 「デヴォンシャー・カレンデン」》1818年
スティップル・エングレーヴィング、アクアチント、手彩色/紙
Photo Michale Whiteway
ウィリアム・フッカー

 

《ビター・オレンジ》 1807-1835年
スティップル・エングレーヴィング、手彩色/紙
Photo Michael Whiteway
ピエール・アントワーヌ・ポワトー

 

《ジャガイモ 》 1794年
エングレーヴィング、手彩色/紙
Photo Brain Trust Inc.
フレデリック・ポリドール・ノッダー

《コーヒーカップ&ソーサー》 1879年頃
磁器
Photo Michael Whiteway
ロイヤル・ウースター社

《ティーポット・セット(シルバー) 》1861年

Photo Michael Whiteway
ロバート・ヘンネル社

イギリスのキュー王立植物園とボタニカル・アート

キュー王立植物園の歴史は古く、ジョージ3世の母親であるオーガスタ皇太子妃によって1759年に設立された。132ヘクタール(東京ドーム28個分)という広大な敷地には世界各地の植物が集められ、人気の観光地である一方、膨大な資料を有する最先端の植物学の研究機関としての役割も担っており、同園が所蔵するボタニカル・アートは、なんと約22万点。

おいしいボタニカル・アート  ̶ 食を彩る植物のものがたり
会期:2022年11月5日(土)~ 2023年1月15日(日)※休館日は公式HPでご確認ください
会場:SOMPO美術館
URL:http://www.sompo-museum.org/