
海外スターシェフが続々レシピを公開。自宅で味わう世界の料理
新型コロナウイルスの拡大をうけ、大きく変わった私たちの日常生活。外出の規制や自粛の要請は、飲食業界にも大きな影響を与えている。そんななか海外では、ミシュランガイド掲載店のレストランを営む一流のシェフたちが自身のレシピを無料で公開する動きが広がっている。食を通じて家庭の時間を彩りながら、世界中の人々を結びつける最新の様子を紹介したい。
ヨーロッパを食す

自宅で海外スターシェフの味を再現できる
ロックダウン(都市封鎖)を実施した国が多く集まるヨーロッパ。これまで世界の食文化を牽引してきたこの地を拠点にする一流シェフたちは、現在惜しみなく至極のレシピをインターネット上で無料公開している。
まずはミシュランガイドで二つ星を獲得したフランスの L’Espadonから。こちらはパリの由緒正しい名門ホテル、Ritz Parisのメインダイニングとして、長年多くの人々を魅力してきた。
パティスリー部門のシェフを務めるFrançois Perret氏は、フランスの伝統的なお菓子の作り方を、レストランの公式インスタグラムや自身のインスタグラムで公開している。
フランスの東部ブレス地方に店を構えるGeorges Blancは、30年以上ミシュラン三つ星に輝き続ける。シェフを務めるGeorges Blanc氏は、現在ミシュランの公式インスタグラムで、店の定番のレシピを公開中。
Vonnassiennes crepes(ヴォナシオンヌクレープ)は、フランス料理の付け合わせとして人気の高いじゃがいものクレープだ。自宅にいながら三ツ星レストランの味にぜひ挑戦したい。こちらのレストランの敷地内には五つ星ホテルも併設されているので、次回の旅行先のリストにも加えておこう。
同じく三ツ星レストランとして名が高いのが、イタリアのOsteria Francescanaだ。オーナーシェフを務めるMassimo Bottura氏は、自身の公式インスタグラムのフォロワー130万人が超えるインスタグラマーでもある。イタリア語の明るい響きが楽しめる料理動画をみていると、次第に心もあたたまってくるのが不思議だ。
米国や南米を食す
新型コロナウイルスの感染者数が拡大している米国や南米でも、食に関する活動が盛り上がりを見せている。
米国・ニューヨークでミシュラン二つ星を獲得したaquavit。創作アメリカンを提供するこちらの店舗でExecutive chefを務めるEmma Bengtsson氏は、自身の公式インスタグラムで料理のレシピや動画を発信している。目からも楽しめる彩り豊かな野菜メニューや創作プレートの数々は、見ているだけでもあきないはず。
地元の食材を活かしたモダンなブラジル料理を提供するのがサンパウロの「Maní」だ。2015年には世界のベストレストラン50ラテンアメリカ版で「最優秀女性シェフ」のトロフィーも獲得したHelena Rizzo氏がシェフを務める。彼女は自身の公式インスタグラムで料理のレシピを公開。
かぼちゃととうもろこしを使ったメニューは、まさにブラジルが楽しめる一品。日本でも手に入りやすい食材を使用しているので、自宅でもトライしやすいはず。
アジアを食す
2007年にアジアでは初となる「ミシュランガイド東京2008」が発売されて以降、アジアの食は多様で豊かな広がりをみせている。
タイのleduはバンコクを代表する30代の若きシェフ、Ton氏が営むミシュラン一つ星のレストラン。モダンなアジア料理を提供する彼は、ミシュランの公式インスタグラムで、タイの伝統的なレシピを配信している。
人気のアラカルトのひとつThai Holy Basil Beef (Pad Kra Pow)は、バジルやクミン、コリアンダーが香る一皿。本場と同じ香りと味を自宅で楽しめること間違いなし。

ライター、編集者。バングラデシュ、東京、宮城など複数の拠点で生活を送る。海外旅行に行く際はローカルマーケットと地元の食堂散策が欠かせない。トマトとナスとチーズが大好物。