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falo 店内写真

肉、季節を感じる魚介類や野菜。炭火でじっくりと焼き上げて、イタリアンと炉端焼きの新しい融合を提案する「falò」

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EAT UNIVERSITYは、本当に美味しいレストランで手づくりされたお取り寄せグルメのセレクトショップ「3rd Menu」をスタートしました。今までになく、自宅で食事を摂る機会が増えた新しい時代に、プロにしか生み出せない食の感動を自宅で簡単に味わえるようにしたい。そんな想いで私たち編集部は、自分たちが本当に美味しいと思うレストランを選び抜き、お店で手づくりしたグルメをお届けしていくこととなりました。美味しい料理の背景には必ずと言っていいほど、語られるべきストーリーが存在すると私たちは考えています。当連載では、私たちの想いに共感してくださったシェフの皆さんお1人ずつにインタビューさせて頂き、そんな美味しさの背景にあるストーリーに迫ります。

falò(ファロ)」。イタリア語で「焚き火」を意味する名の付いたレストランは、店の中央に炭火台の焼き場を構え、その火を囲むように席を用意している。場所は代官山駅の裏手。辺りが(夜は特に)とても静かなこともあって、店が篝火となり、人が集まる暖かな空間にしたいという思いからこの名が付けられた。オープン以来、食通たちの間で噂となり、ミシュランガイド東京では、2020、2021と2年連続で「ビブグルマン」に選出されている。今回は「ファロ」のシェフ・樫村仁尊さんにお話しを聞いた。

イタリアンの名店で感性を磨き、「falò」をオープン

falo 樫村シェフ

シェフの樫村さん。長く、名店「リストランテ アクアパッツァ」の躍進を支えた後、falòをオープン。

樫村さんは調理師専門学校を卒業後、「リストランテ アクアパッツァ」に入社。オーナーシェフ・日髙良実さんの背中を見つめ、日々料理作りに邁進していた。当時から有名店ではあったものの、成長途中であった「リストランテ アクアパッツァ」。樫村さんは、日本におけるイタリアンの名店として勢いを増す店を支え、その後はイタリアへ渡り現地での修業経験も得た。帰国後はイタリアンやフュージョン料理、いくつかのレストランへ携わり、再び「リストランテ アクアパッツァ」で活躍した後、2016年に「ファロ」をオープンした。

何を食べているのか明確にしたい。看板メニューは、洗練された炭火焼料理

「バーベキューで食べる、炭や薪の火で焼かれたお肉や野菜の味。シンプルですが特別なものに感じませんか?凝った調理法では無いけれど、すごく美味しい。私自身、幼い頃からバーベキューに親しんでいたためか、とても思い入れがあって。あの美味しさを取り入れたら面白いなと思ったんです。」
  
「ファロ」が提供するのは、カジュアル・イタリアン。そしてその特長は、食材そのものを最大限に活かした、素材感のある炭火焼料理だ。 

「何を食べているのか、明確にした料理を理想としています。着飾った一皿も素敵ですが、私が目指すのは素朴で、食材が持つありのままの良さを引き出した料理。なるべくシンプルに、食材が際立つように心がけています。」  

falo 店内写真

鰹を藁で炙る様子。直火で豪快に仕上げた料理がfalòの真骨頂だ

炭火台で焼くのは、肉、魚介類、野菜など様々だ。お客さんの目の前で、炉端焼きのようにじっくりと、火の入り具合を見ながら焼き上げていく。旬の食材を取り入れるため、メニューは季節ごとに変わる。その中でも不動のスペシャリテは「ポルケッタ(イタリア風ローストポーク)」だ。「ポルケッタ」とは、豚の丸焼きを指すイタリアの郷土料理。「ファロ」では厳選した豚バラ肉の塊を秘伝のスパイスや、ハーブ、塩でマリネして、焼き上げる。低温のオーブンで1時間半~2時間、ゆっくりと火を入れながら余分な脂を落とし、仕上げに炭火で香ばしく焼くことで、ジューシーな肉汁がぎゅっと詰まった一品に仕上がるのだ。 

料理と空間。胃袋を満たし、心の癒えるレストランでありたい

店内は、焼き場のあるオープンキッチンを囲むカウンター席のみ(30席)。簡潔で、思い切った内装だ。席に着けば、目の前で繰り広げられるシェフたちの料理姿、炭火台から上る煙が見えて、漂う炭火焼の香りに、どんどん食欲が掻き立てられる。店の雰囲気は、なるべく無造作に、ラフに、気さくに。洗練されたメニューとは裏腹に、コンセプトのひとつが「大衆酒場」だというから、驚きだ。 

falo 内観

どの位置からでも調理の様子が楽しめる、全席カウンターの店内

「料理人になりたての頃、飲食業の頂点はレストランだと思っていた時もありました。けれど今は、気軽で、居心地が良い体験を届けたいなと考えています。お客様との距離感、ざっくばらんな雰囲気を取り入れたくて、カウンター席にしたんです。」 

最も多い客層は40~50代の男性。年齢を重ね、各地で色々な店の味を知った上で、馴染みの店として利用される方が多いとか。とはいえ女性1人での来店や、週末の家族連れなどで賑わうことも多く、樫村さんがつくり上げた気取らない空間と素朴な料理は、多様な人々の心を掴んでいる。 

falo 樫村シェフ

「食事は生きていくために必要なものでもあり、かつ、嗜好品です。美味しい料理を食べることで、明日もまた頑張ろうと、気持ちを前向きに切り替えられる人も多いはず。「ファロ」は料理をお出しするだけでなく、心が癒える場所でありたいと思っています。」 

お取り寄せグルメのために再考したポルケッタや、オッソブーコ、自慢のミートソース。お店の定番を、自宅でも。

今回、「ファロ」が3rd Menuに出品するグルメは、ポルケッタ(イタリア風ローストポーク)、オッソブーコ(仔牛スネ肉のトマト煮とサフランリゾット)といったメインから、パスタやリゾットにかけても美味しい、自慢のミートソース、イカもたっぷり入ったイカスミソース。ほかにも、季節の焼きリゾットや自家製ソーセージを詰めた 王様しいたけのクリーム煮と、幅広く揃っている。

falo オッソブーコ

イタリア・ミラノの郷土料理「オッソブーコ(仔牛すね肉のトマト煮込み)」も自宅で気軽に味わえる。なんと約450gというボリュームも嬉しい。

「レストランでお出しするメニューは、作りたてを目の前のお客様へ届けるために設計したレシピです。なので冷まして(冷凍保存)、温めなおした時に美味しく召し上がっていただけるよう、レストランの定番メニューであってもレシピを再考しました。」

レストランで作るそのままの料理を詰めてしまっては、味がぶれてしまうと、シェフ・樫村さんがレシピを調整したという徹底ぶり。素材の良さを活かしたメニューの数々、お好みの飲み物も用意して、自宅で寛ぎながら堪能したい。

falò(ファロ)
住所:東京都渋谷区代官山町14-10LUZ代官山B1
電話:03-6455-0206
定休日:毎週木曜日
3rd Menu 出品者紹介ページ
3rd Menu 商品ページ:
falo自宅ディナーセット
ポルケッタ(イタリア風ローストポーク)

オッソブーコ(仔牛スネ肉のトマト煮とサフランリゾット)
falò自慢のミートソース
イカがたっぷり入ったイカ墨パスタソース
季節の焼きリゾット
自家製ソーセージを詰めた王様しいたけのクリーム煮
うにたっぷりのクリームパスタソース
燻製したサーモンとキャベツのクリームパスタソース
お肉たっぷりのラザニア