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洋菓子と音楽の密な関係。「スイート・スイート・クラシック 洋菓子でめぐる音楽史」発売

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取り上げられているクラシック音楽を流せば、より世界観に浸れそう

16世紀のイングランド王・ヘンリー8世が作曲したと伝わる「グリーンスリーヴズ」と、英国菓子「メイズ・オヴ・オナー」。
ヴェネツィアに暗躍した作曲家・ヴィヴァルディと、イタリアの伝統菓子「トローネ」。
ピアノの名匠・リストと19世紀フランスの天才シェフ・カレームが活躍したロスチャイルド家のサロンで生まれたケーキ「シャルロット」。

洋菓子と芸術の歴史は密接に関連しており、洋菓子が生まれ流行する時、音楽の世界でも大きなうねりが起こっていたという。2021年4月24日に発売された「スイート・スイート・クラシック 洋菓子でめぐる音楽史」はクラシック音楽の歴史をたどりながら、作曲家や名曲の生まれた背景と洋菓子にまつわるストーリーを、17篇のエッセイと写真でまとめた一冊。著者は、福岡市にて長年お菓子教室を主宰している三浦裕子。お菓子の研究熱がこうじて九州大学大学院にて博士号を取得、洋菓子研究家としても活動中だ。巻末に洋菓子のレシピも掲載されているので、音楽と絡み合った甘美な味わいを、自宅で再現して楽しみたい。

音楽界・パティシエ界から届いた推薦コメント

音楽とスイーツの幸せな結婚(マリアージュ)!
お菓子と音楽、そして歴史を多角的にひもとく本書は、
読むだけで味覚・聴覚が刺激され、創造的なインスピレーションが得られる一冊。
バロック音楽もたくさん登場、うれしいかぎり。
―鈴木優人さん(指揮者、チェンバロ奏者)

菓子職人が伝統菓子にノスタルジーを感じるように、
音楽家はクラシック音楽にあこがれを感じるのかもしれません。
私たち菓子職人にとっても興味深い歴史エピソードが満載の本書は、
これから私のバイブルのひとつになることでしょう。
―木村成克さん(千歳烏山「ラ・ヴィエイユ・フランス」パティシエ)

お菓子の魅力を伝える、美しく美味しそうな写真も見どころのひとつ/撮影:宮崎 司

 

目次

はじめに
01 中世の香り/教皇マルチェルスのミサとカスタニャッチョ
02 ヘンリー8世の純情/グリーンスリーヴズとメイズ・オヴ・オナー
03 17世紀のイングランド──イタリア的でもなく、フランス的でもなく/ヘンリー・パーセルとトライフル
04 ヴェネツィアのバロック──人生とお菓子/ヴィヴァルディとトローネ
05 「もてなし」としての音楽とお菓子/テレマンとバウムクーヘン
06 大作曲家と新しい飲みもの/バッハとコーヒー/ヘンデルと紅茶/スカルラッティとチョコレート
07 家柄でもなく、財力でもなく──19世紀帝政時代のパリ社交界で必要なもの/リストとシャルロット
08 ヴィクトリア朝の残り香/エルガーとヴィクトリア・サンドウィッチ・ケーキ
09 ノスタルジアとしての森/フンパーディンクと黒い森のケーキ
10 劇場とホテルがタッグを組んだセールス・プロモーション/メルバとピーチ・メルバ
11 ご当地菓子を麗しきバレリーナで売りこむ/パヴロワとパヴロワ
12 音楽の都、お菓子の都ウィーン/ザッハートルテ/エステルハージ・シュニッテン/リンツァートルテ
13 アメリカのフロンティア精神/フォスターとクッキー
14 フランスのなかのスペイン/ラヴェルとガトー・バスク
15 1920年代のニューヨークのエネルギー/ラプソディ・イン・ブルーとチーズケーキ
16 心の扉を叩くソナタとマドレーヌ──『失われた時を求めて』/フォーレとマドレーヌ
17 詩人の心象を支えたお菓子/北原白秋とカステラ
おわりに

RECIPE
参考文献

スイート・スイート・クラシック 洋菓子でめぐる音楽史
著者:三浦裕子
仕様:四六判変型 128×182ミリ 148ページ
定価:1,650円(本体1,500円)
発行:アルテスパブリッシング
URL:https://artespublishing.com/shop/books/86559-235-1/