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写真:ハサボン

神楽坂で日本の良いものに触れる。アートを楽しみ、お茶に寛ぎ、和の心を織り込んだフレンチに舌鼓「HASABON」

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EAT UNIVERSITYは、本当に美味しいレストランで手づくりされたお取り寄せグルメのセレクトショップ「3rd Menu」をスタートしました。今までになく、自宅で食事を摂る機会が増えた新しい時代に、プロにしか生み出せない食の感動を自宅で簡単に味わえるようにしたい。そんな想いで私たち編集部は、自分たちが本当に美味しいと思うレストランを選び抜き、お店で手づくりしたグルメをお届けしていくこととなりました。美味しい料理の背景には必ずと言っていいほど、語られるべきストーリーが存在すると私たちは考えています。当連載では、私たちの想いに共感してくださったシェフの皆さんお1人ずつにインタビューさせて頂き、そんな美味しさの背景にあるストーリーに迫ります。

神楽坂にひっそりとたたずむ、「HASABON(ハサボン)」。「ハサボン」はレストランであり、茶寮であり、ギャラリーである。古民家をリノベーションした建物は、モダンでシックな雰囲気。そこへ、オーナーがひとつひとつセレクトした日本各地の作家による茶碗や皿、酒器などが飾られて、思わず見とれてしまう。そんな特別な空間で味わえるのは、日本の食材や日本茶を取り入れたフレンチベースの料理やデザート、日本茶、一服ずつ点てられた抹茶など。今回はオーナーの宮下幸子さんにお話しを聞いた。

写真:ハサボン

茶釜が備えられ、ゆったりとした時間が流れる1階のカウンター席

「日本の良いもの」と気軽に繋がりを持てる場所

オーナーの宮下さんは「日本の良いもの」をテーマに「ハサボン」をオープンし、食から派生して、日本の様々な文化を感じられる空間を作り上げている。

写真:ハサボン

オーナーの宮下さん

「農作物や、工芸品。日本の各地に伝わるものが後世へと続いてほしい、その役に立ちたいと考えて、様々な活動をしてきました。なので、店で扱うお茶や食材、日本酒、器などを選ぶ際にも、それらのストーリーを大事に考えています。こういったことを言葉にすると少し難しく聞こえてしまいますが、ご来店いただいたお客様にはシンプルに美味しい料理を味わって、作家の手掛けた陶芸作品を手に取って見て、ただ楽しんでいただけたら嬉しいです。」

店内には美術館に展示されるレベルのアーティストが手掛けた陶芸作品を展示。使用する器も、日本各地の作家の手掛けたもので、これらは全て、宮下さんによるセレクトだ。また、2階に設けた小さな茶室で茶道を体験できたり、日本文化に関連するイベントを不定期にて開催したりと、食を通して「日本の良いもの」と触れ合う機会が散りばめられている。ちなみに今まで開催されたイベントには、日本各地のオーガニックや無農薬の農園で栽培され抽出したお茶を扱う「The Tea Company」とのコラボレーションとして、国産無農薬栽培・有機栽培茶を使用したお茶とフレンチコースのペアリング企画や、自ら和菓子の練り切りを作るワークショップなどがあり、今後も様々なイベントに挑戦していくという。

写真:ハサボン

美術館に展示されるレベルの陶器も、さりげなく並べられている

フレンチに日本茶・日本の旬食材を取り入れた、ここにしかない料理を

「私はもともと小坂シェフが作る料理のファンで、店を立ち上げる時には彼の料理ありきで、考えていました。シェフのこれまでの経験や技術、感性を存分に活かしたメニューをお届けします。

写真:ハサボン

シェフの小阪さん

「ハサボン」のシェフを務めるのは、小坂考弘さん。フレンチの料理人としてキャリアを重ねる中で、日本料理の技術を学びたいと思い立ち、日本料理店へ飛び込み修業経験を得た彼が手掛けるのは、フレンチをベースとして、日本茶や日本の旬の食材を使ったり、日本料理の技法を取り入れた和洋折衷の独創的な料理。ランチ、ディナー共に、コース料理ではドリンクペアリングもオーダー可能で、料理の味を引き立ててくれるワインや日本酒と楽しむことが出来る。また国産オーガニックの日本茶も各種揃えているので、ワインを選ぶように、ぜひ料理に合わせて味わいたい。

写真:ハサボン

日本料理の技術が活かされた和洋折衷の料理は、目にも美しく、優しく地味深い味わい

寛ぎの空間であり、特別な時に選ばれる場所

ここへ集うのは、ほっとひと息つきたい大人たち。そして、家族同士の特別な食事会や誕生日のお祝いなど、人生の節目を料理と共に楽しむ場所として選ばれることも多いという。実は「ハサボン」は、同じく神楽坂に店を構える「ふしきの」の姉妹店だ。9年連続でミシュランガイド一つ星を獲得する「ふしきの」では、京都・老舗和食店で修業を積んだ料理長の手掛けた日本料理と、料理を引き立てるため厳選された日本酒が揃い、どちらかというとハレの日に利用されることが多い。それに比べ「ハサボン」は、暮らしの延長線上にあって、ふらっと立ち寄ることができる店をコンセプトとしている。

「一服のお茶でほっとする。それはもちろんワインであっても日本酒であっても、何でも良いです。ほんの少しでも日々の忙しさを忘れて、ここで過ごしていただけたら。」

写真:ハサボン

2階には茶席を楽しむことの出来る場も用意されている

余計なものは一切使わない。素朴な味の和洋折衷デザートをお届け

今回「ハサボン」から3rd Menuに出品するのは、小坂シェフが手掛けるデザートメニュー。料理と一貫して、洋風のデザートに日本の食材、お茶を取り込んだ和洋折衷なテイストを取り揃え、ケミカルなものは一切使わずに素朴な味わいに仕上げている。

写真:ハサボン

すべてお店で一から丁寧に作られる

現在の1番人気は「和のプリン4種セット」。香ばしいほうじ茶をたっぷりと煮出して風味豊かに仕上げた「ほうじ茶ババロア」や、大吟醸の酒粕を使い、酒粕の香りが上品に広がる「酒粕のクリームプリン」、そこにカシスを加えた「酒粕とカシスのクリームプリン」、そしてフランスの天日塩「ゲランドの塩」とオリーブオイルを使ったソースが決め手となる「そば茶のブランマンジェ」がセットになっている。どのプリンも、洗練された、それでいて思わず「おいしい!」と声を上げてしまうような大人のデザートだ。

写真:ハサボン

HASABON 和のプリン4種セット(税込2,074円)

写真:ハサボン

ゲランドの塩とオリーブオイルがアクセントの「そば茶のブランマンジェ」。フレンチのバックグラウンドを持つシェフならではの味わいを楽しめる

その他には、姉妹店の「ふしきの」が和食を食べる時の食中茶として開発したオリジナルブレンドの「和紅茶」や、「このケーキ目的でご来店いただくリピーターの方も多いんです」という「バラ茶のパウンドケーキ」も出品されている。

写真:ハサボン

「和紅茶」(税込2,160円)

写真:ハサボン

「バラ茶のパウンドケーキ」(税込1,296円)

「デザートは素朴だけれどパンチが無いわけではなく、どれも印象に残る味です。添加物は使わずに作っているので、小さなお子様にも安心して召し上がっていただけます。」

HASABON(ハサボン)
住所:東京都新宿区払方町9-24
電話:03-6427-5448
定休日:毎週水曜日(祝日営業、翌日休み)
3rd Menu 出品者紹介ページ
3rd Menu 商品ページ:
HASABON 和のプリン4種セット
和紅茶

バラ茶のパウンドケーキ
バラ茶のパウンドケーキと和紅茶のセット