缶詰は出来立てよりも時間が経ってからの方が美味しい|食の雑学ノート
保存食である缶詰に、特に食べ頃なんてないだろう。そう思っている人も多いはずだが、主に水産缶詰において、美味しく食べられるのは製造から半年~1年ほど経ってから。理由は、素材から出る脂肪分や旨味が缶の中でじっくりと馴染み、熟成していくから。これは味噌煮、醤油煮の缶詰に限らず、水煮缶や油漬け缶などでも同様だ。また、作りたての缶詰は身がやわらかいが、熟成すると適度に水分は抜け、実が締まり、歯ざわりが良くなる。業界内で「缶熟」と呼ばれるこの旨味の生成は、缶詰という調理法ならではのもの。
缶詰の賞味期限は、一般的に製造から3年間。なので、「缶熟」した旨味を味わいたいなら、缶に記された賞味期限をチェックして、賞味期限から2年~2年半前程の缶詰を開けてみては。
参考
・「Oishiine!!便り」 マルハニチロ コミュニティ
・「魚食にっぽん Vol.54 “出来たて”より美味い「水産缶詰」」 日刊水産経済新聞