クロワッサンは、オスマン帝国への勝利を記念して生まれた|食の雑学ノート
フランスの朝食に欠かせない、クロワッサン。フランスでは焼きたてサクサクのクロワッサンを、大きなボウルに入ったカフェオレと楽しむのが定番というが、その誕生の地は、オーストリアのウィーン※だった。強大な力を持っていたオスマン帝国(現在のトルコ)からの長期に渡る攻勢を食い止め、1683年に勝利したウィーン。その勝利を記念して、オスマン帝国の旗印をかたどった三角形のパン(菓子)を作ったことが、クロワッサンの始まりとされる。
フランスにクロワッサンがもたらされたのは、1770年のこと。マリー・アントワネットがオーストリアよりフランス宮廷へ嫁いだ際に伝わったとされるが、当時のクロワッサンは普通のパン生地を焼いたものだった。現在のようなクロワッサン(葉っぱのように薄く層が重なる、クロワッサン・フィユテ)となったのは20世紀の初めで、一般に普及したのは1920年頃と言われている。
※1686年、ハンガリーのブダペストとする説もある
参考
・「クロワッサン croissant」 辻調グループ校
・「クロワッサン [Croissant]」 一般社団法人 日本洋菓子協会連合会