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この道60年の料理長が繋ぐ100年の歴史。本物の江戸前寿司をワインと一緒にもっと気軽に。「銀座 壮石」

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銀座・歌舞伎座のほん近く、晴海通りから1本入った小道沿いに店を構える「銀座 壮石」は、大正時代に創業した「寿司岩」の心意気を受け継いで、築地、豊洲市場で仕入れる最高の食材を活かした江戸前寿司や会席料理を提供している。日本に続く食文化を継承しつつも、日本食とオーストリアワインの新鮮なペアリングを提案する。今回は「銀座 壮石」料理長の青木信子さん、オーナーの岡田壮右さんにお話しを伺った。

握りを担当する店長・紅林さん、料理長・青木さん、オーナー兼ソムリエ・岡田さん。

大正10年創業「寿司岩」の味を継承。奇をてらったものではなく、本物の味を

「銀座 壮石」の料理長を務める青木さんは、この道60年の大ベテラン。大正10(1921)年、兵庫県の神戸元町に開店した「寿司岩」(昭和24(1949)年に築地へ移転。現在、経営者交代)の創業者・西谷正重さんを父に持ち、19歳から本格的に調理場へ。その後長らく「寿司岩」の料理長を任されていた。

「今日のアジは良いね!」取材中、調理場から青木さんの嬉しそうな声が聞こえてくると店が明るく活気づいた

「今と違って回転寿司も無く、お寿司といえば来客時にしか食べられないような贅沢品。そんな時代もありましたが、それでも店にはひっきりなしにお客さんがいらして朝から晩まで忙しくしていました。小さな頃から父の仕事姿を見て、学んで。気づけば半世紀を料理に捧げています。」(料理長・青木さん)

目利きの青木さんは今も毎朝、店長・紅林さんと共に築地や豊洲の市場へ仕入れに出掛けている。独自のネットワークで鮮度抜群の旬の魚や野菜を選んで、寿司ネタやシャリを仕込み、食材の味を活かした手間を惜しまぬ季節ごとの料理を拵える。大正時代より創業者が「寿司岩」で築き上げた洗練された寿司の味、そして青木さんが磨き上げた季節の料理の数々を、「銀座 壮石」は伝え続けているのだ。

丁寧な仕込みが、味を決める

「寿司岩」にて修行を積み、今は「壮石」の握りを任されている店長・紅林さん

次世代の大人たちに本物の味を伝えたい。オーストリアワインと寿司、新たなペアリングを提案する

「銀座 壮石」が開店したのは、2010年。オーナーは「寿司岩」創業者の孫・岡田さんだ。自身は大学院まで化学を学び、卒業後は電子部品大手メーカーに入社。現在も平日はサラリーマンとして勤めながら、祖父と叔母の味を継承するため「銀座 壮石」を経営、2019年には支店「銀座 壮石 新」もオープンさせた。

銀座の寿司といえば、まさに大人の愉しみ。「おまかせ」で・・・と職人に声をかけ、目の前で華麗に握られる寿司を堪能するのは誰しも憧れるが、少し敷居が高いと感じる人も多いのでは。「銀座 壮石」では、常連客や寿司を食べ慣れた食通だけでなく、30代~の次世代の大人たちが気軽に本物の味を楽しめるよう、6,000円~のコース形式のメニューも用意(要事前予約)。銀座にありながらもリーズナブルな価格で、一から丁寧に仕込んだ料理を堪能できる。

さらに店のコンセプトに「ワインと江戸前寿司のペアリング」を掲げ、岡田さん自身がイギリスの国際資格「WSET(Wine & Spirit Education Trust)Level3」を持つソムリエとして「銀座 壮石」の寿司や料理にあったワインを厳選。その8割以上が、オーストリアワインだ。

「ワインを色々と試すなかでオーストリアワインに出合い、日本料理にぴったりだと感じました。オーストリアは有機栽培が進んでおり、肥料を全く与えないビオディナミ農法を取り入れたワイン造りなんかも盛んで、オーストリアワインはとても自然な味わいです。大人しいとも表現できるこの味わいは、食材の味をとことん活かした、柔らかく優しい味の寿司や会席料理の美味しさを支えて、旨味をより広げてくれます。」(オーナー兼ソムリエ・岡田さん)

岡田さんはオーストリアワインへの見識をどんどん深め、2014年のコンテストを経て、オーストリア本国のAWMB(Austrian Wine Marketing Board)認定のオーストリアワイン大使(ゴールド)を務めるほどに。現地のワイナリーを研修で訪れたり、2年に1度ウィーンのホーフブルク宮殿で行われる、全土のワイナリーが参加する試飲会へ招かれたり。最先端のオーストリアワインに触れながら、都度、店のワインリストを更新している。

岡田さんは、和食、特に江戸前寿司とオーストリアワインのペアリングに関して記した書籍「オーストリアワイン、江戸前鮓と会席料理」(集英社インターナショナル)を発表するなど、日本におけるオーストリアワインの普及に努めている

「ワイン好きのお客様や、女性おひとりでお越しいただける機会も多くなりました。本物の味を次世代の方々へも楽しんでいただく。その間口を広げられていることを実感でき、大変嬉しく感じております。」

鮮度抜群!旬の魚を使った〆もの、季節の一品料理が「3rd Menu」に登場

EAT UNIVERSITYが運営する、お取り寄せグルメのセレクトショップ「3rd Menu」。ここへ集まるのは、編集部が選び抜いた本当に美味しい「食」のプロが生み出した商品ばかり。自宅で食事を楽しむ機会の増えた、新しい時代。プロにしか生み出せない食の感動を、食卓へ!

EAT UNIVERSITYが運営する「3rd Menu」に、「銀座 壮石」から計10品を出品をいただいた。奇をてらったものではなく、旬の食材を活かした、本物の味を。料理はどれも、店で作ったものを真空包装でお届け。ものによって温め直すものもあるが特別な調理は必要なく、とても簡単に本格的な日本料理が食卓に用意できる。日本酒と合わせても良し。ワインと合わせても良し。オーナー兼・ソムリエの岡田さんがおすすめするワインに関するコメントもいただいているので、ぜひチェックしてみて。

「季節の〆物 約3人前(3種類、わさび付き)」
※写真はコハダ、カスゴダイ、アジ
※シソ、穂紫蘇、紅蓼は付きません

丁寧に昆布〆の工程を行うことでうまみが最大限に

料理長・青木さんが選んだ鮮度抜群の魚を使う、「季節の〆物 約3人前(3種類、わさび付き)」。前身となる「寿司岩」(大正10年創業)の時代から受け継がれた酢と塩加減が絶妙で、魚の新鮮さがしっかりと感じられるのに、青魚にも当然生臭さを全く感じないのは、その丁寧な仕事ゆえ。季節によって、温度によって〆具合を調整し、魚本来の甘みや旨味をしっかりと引き出している

棒寿司 鯛(約1~2人前/1本)(がり付き)

店長の紅林さんが1本1本丁寧に形を整える

関西発祥の棒寿司。シャリは関西風に、ほんのり甘め。塩、昆布、酢で〆た柔らかなタイをあわせて、最後に白板昆布を。シャリもタイもふわりとして、白板昆布の旨味も香る。その軽やかで品の良い味わいにどんどん箸が進んでしまう。

合鴨ロース(タレ)約4人前(特製つけタレ、和からし付き)

築地で一番!と料理長が太鼓判を押す「宮川食鳥鶏卵」で仕入れた国産の合鴨を使用

まず断面の美しいピンク色に目を奪われるのが、「合鴨ロース(タレ)約4人前(特製つけタレ、和からし付き)」。すっと歯が通る柔らかさと、合鴨の脂から上品な甘み。特製のつけタレはしっかりとした味付けだがしつこさはなく、ぜひお酒と一緒に楽しみたい。

銀座 壮石
3rd Menu 出品者紹介ページ
3rd Menu 商品ページ:
鮮度抜群の季節の魚と、江戸前の丁寧な技術。「季節の〆もの 3種類」(約3人前)
大正時代から継ぎ足しのタレで煮上げる「煮穴子」 (1本)

江戸前の技術でじっくり仕上げる「蛸の桜煮」 (約3人前)
“奥久慈の卵”10個を職人がじっくり焼き上げた「自家製玉子焼き 」(1本)
“宮川食鳥鶏卵”の合鴨を使用。鴨のうまみ溢れる「合鴨ロース」(約4人前)
大正時代から続く関西伝統の味「棒寿司」
「銀座 壮石」料理長が選ぶ、ちょっと贅沢な晩酌のお供3品