野菜の達人「槇村野菜笑店」店主直伝!アスパラガスを味わうシンプルレシピと目利きポイント|極めるクッキング
東京のど真ん中、南青山で営む八百屋がある。星付きレストランにも野菜を卸す「槇村野菜笑店」だ。「八百屋は野菜の食べ方も提案できなければいけない」と考える店主の槇村賢哉さんはレストラン「槇村野菜食堂」を併設(現在は、外出自粛要請に対応し休業中)。「野菜で笑顔になって欲しいから」と、店名に「笑」の文字を使い、日々野菜でお客さんを笑顔にするべく腕を振るっている。
※ 槇村さんが野菜を極めるまでの歩みについての記事はこちら
名だたるシェフが信頼を寄せる槇村さんから、今まさに旬を迎えているアスパラガスの選び方から保存方法、アスパラガスの味わいを存分に引き出すレシピを教わった。
レシピは塩・コショウのみで味付けるシンプルなもの。だからこそ、アスパラガスの味わいが存在感をもって伝わってくる。フライパンを使って押し焼くという、調理方法も我々には目新しい。
アスパラバスの選び方
アスパラガスを選ぶときのチェックポイントは表面の筋と根元の断面だという。表面が筋張っているもの、根元の断面が乾いているものは鮮度が落ちている証拠。新鮮なものは根元以外、生でも食べられるほどやわらかく瑞々しい。
アスパラバスの保存方法
アスパラガスは収穫直後から劣化が進むため、手に入れたらできるだけ早く食べるのが望ましい。それでも保存したい場合は、以下の手順で。
根元を切ってコップなどに入れ、しばらく水を吸わせる
キッチンペーパーを巻き、霧吹きで水を吹きかける
袋に入れるか、新聞紙で包んで冷蔵庫へ。冷蔵庫の中では、容器などに入れて立たせた状態をキープ
生育状況と同じように立たせることが、長持ちさせるポイントだ。適切に保存しても2~3日で食べるのがおすすめ。調理直前にもう一度水を吸わせると、ハリがでる。
アスパラガスの味わいを引き出す一品を自宅で楽しむ
槇村さん曰く、アスパラガスはゆでるより焼く方が美味しい。相性がよいベーコンと温泉卵を組み合わせれば、ディナーのメインにもなる1皿が完成する。
材料
アスパラガス…2~3本
ベーコン(短冊切り)…50g程度
オリーブオイル…適量
塩・コショウ…適量
温泉卵…1個
パルミジャーノ・レッジャーノ…適量
カダイフ(なくても可)…適量
※今回はフライパンを大小1つずつ使用するが、1つのフライパンで仕上げることも可能
作り方
アスパラガスを整える
アスパラバスの根元の筋張っている箇所は皮をむき、フライパンに入るくらいの長さに切る。「はかま」と呼ばれる三角形の包葉は新鮮なものであれば残しておいても問題はない。
ベーコンを炒める
小さい方のフライパンで、ベーコンをカリカリになるまで炒める。
アスパラガスを焼く
大きい方のフライパンでアスパラガスを焼く。このとき、2のフライパンをアスパラガスの上に乗せて、しっかり焼きつける。
味付け
アスパラガス全体に焼き目がついたらオリーブオイルを回し入れ、塩・コショウで味付けする。
盛り付ける
皿に揚げたカダイフを乗せ、その上にアスパラガスとベーコンを盛り付ける。温泉卵を乗せて、パルミジャーノ・レッジャーノをふりかければ完成。お好みで、生のアスパラガスや季節の花を添える。
完成!
槇村野菜食堂は現在休業中だが、槇村野菜笑店では“ Cheer up! Yakuzen vegi bento”をスタート。「おいしい野菜で健康な身体づくりと、ウイルスに負けない免疫力を毎日の食生活に取り入れてほしい」という願いが込められた美味しい薬膳弁当は、前日17時までの完全予約制だ。基本的には店頭販売のみだが、10食以上の注文は配達の相談にも乗ってくれる。詳細は槇村野菜笑店のFacebookページにて。また、普段は槇村野菜食堂のお客さんだけに行っている、槇村さんが厳選する野菜の販売も、現在は店頭でオープンに行っている。
槇村野菜食堂で野菜をたっぷりいただけないのは残念だ。しかし、店舗近くの方は弁当や自宅料理用の野菜を、遠方の方は今回紹介したアスパラガスレシピを楽しみながら、また美味しい野菜をお腹いっぱいいただける日を待ちたい。
槇村 賢哉 槇村野菜食堂/槇村野菜笑店 代表
ヒルトン東京・グランドハイアット福岡でホテルマンを経験後、1999年東京都福生市に八百屋を開業。その後、クレヨンハウスにてレストランマネージャー、暗闇坂宮下にて社長室長、IT企業やキッチンスタジオの立ち上げサポートなど経て、2014年2月槇村野菜笑店を立ち上げ独立。2017年5月、外苑前に「槇村野菜笑店」を開業。八百屋の他、企業とのコラボ事業、ケータリング事業フレンチレストランなど、八百屋の垣根を超えたフィールドに挑戦。2019年7月から同店でオーナー槇村がおもてなしする。槇村野菜食堂を開店
槇村野菜笑店
住所:東京都港区南青山2-20-1 1階
電話:03-6863-6806
定休日:日曜日
営業時間:12:00-18:00
URL: https://makimurayasaishoten.tokyo/