マンゴーで、漆かぶれになることがある|食の雑学ノート
漆と聞くと思い浮かべるのは、日本古来の漆器。しかしその美しさとは裏腹に、漆器に使われる漆塗料(漆の木から採取した樹液を元にしている)に直接触れてしまうと、肌がかぶれて※、痒みと炎症を引き起こす原因となる。これは漆の主成分である「ウルシオール」という成分によるもので、「ウルシオール」自体に毒性はないものの、人体とは合わず、直接触れることでアレルギー反応を起こす人が多いのだ。
さて実は、マンゴーはウルシ科の植物である。そのためマンゴーの、主に未熟果には「ウルシオール様物質」(「ウルシオール」と似た成分)が含まれていて、過敏性の人はかぶれを起こす可能性があるので注意が必要。ちなみに遅延型アレルギーで、すぐに症状が出ない場合が多く、食べてから1~2日後に症状が出ることが多いとされている。
※完全に乾いた漆塗り製品(販売されている状態)であれば、漆にかぶれる心配はない
参考
・「マンゴー」 株式会社ノースイ
・「接触皮膚炎」 梅田皮膚科